税金と社会保険料の決まり方を理解して働こう

2016年4月10日給料

以前に厚生年金・健康保険の定時決定と残業の関係という記事で厚生年金と健康保険の定時決定の話を書きましたが、今回はもうちょっと広く毎月天引きされている税金と社会保険料の決まり方を主に残業に着目してまとめてみます。

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天引きされる者達

給与明細をじっくり眺めたことのある方はお分かりかと思いますが、主に天引きされていく税金や社会保険料とその算出方法はこのようになっています。

厚生年金保険料 定時決定による金額の算出の他、随時改定による変動によって決定。
健康保険料
介護保険料
厚生年金保険料と同様の仕組みで決定。
雇用保険料 毎月の給料の額面(社会保険料の控除前)の金額の0.5%
※1円以下は切り捨て。
住民税 前年の年収に応じて決定。
所得税 その年の年収に応じて決定。

ここで抑えておきたいのは、残業の多寡に応じて影響を受けるのはどの部分かということ。

残業が影響するのは3月・4月・5月・10月

多くの企業ではボーナスの支給が6月と12月になっていると仮定して月を書いています。ボーナス支給月が異なる企業はちょっとズレますのでご承知おきください。

3月

3月は厚生年金保険料・健康保険料の定時決定を行う際に、4月の額面給与が標準報酬月額算出の入力になりますので、3月に残業をすると厚生年金保険料・健康保険料の等級に影響があります。

4月

この月は重要です。3月と同様に、5月の額面給与が標準報酬月額算出の入力になるため、4月の残業は厚生年金保険料・健康保険料の等級に影響があります。

また、ボーナスの支給月が6月である場合、ボーナスに掛かる所得税の税率は前月の給与、すなわち5月の給与額に従って決定されます。そのため、4月の残業は6月支給のボーナスの所得税額に影響を与えます。

※だだし、所得税に関しては年末調整によって過払い分は12月の給与で返還されるので、徴収総額は適切な金額になります。

5月

3月と同様に6月の額面給与が標準報酬月額算出の入力になるため、5月の残業は厚生年金保険料・健康保険料の等級に影響があります。

10月

4月と同様に、11月の給与額に従って12月支給のボーナスに掛かる所得税の税率が決定されるため、10月の残業は12月支給のボーナスの所得税額に影響を与えます。年末調整による還付については同様です。

天引き区分における影響の違い

天引きされるものによって残業による影響の受け方が異なります。これまでの説明とも若干重複しますが、切り口を変えてもう一度。

厚生年金保険料

定時決定による保険料の決定後、随時改定の条件に当てはまらない限りは1年間(10月~翌年9月)の間一定額を納付する必要があります。定時決定の時期に残業が多く、高い等級になってしまった場合でも、随時改定の条件を満たさない限りは高い保険料を払わなければなりません。

随時改定の条件は思いの外厳しく、

  • 昇給又は降給等により固定的賃金に変動があった。
  • 変動月からの3か月間に支給された報酬(残業手当等の非固定的賃金を含む)の平均月額に該当する標準報酬月額とこれまでの標準報酬月額との間に2等級以上の差が生じた。
  • 3か月とも支払基礎日数が17日以上である。

これら”全て”を満たす必要があります。2点目と3点目だけではダメなんです。3月4月5月に死ぬほど残業して保険料が高くなり、その後暇になって給料が減ったとしても高い保険料を下げることは基本的に出来ません。

できないんです( ゚д゚)!!

もし残業の量が季節によって変動しやすい職種の場合は注意した方がいいですね。注意してどうにかなる話ではないかもしれませんが。

また、厚生年金の等級が高い場合は将来もらえる年金額が大きくなるから、というのをよく言い訳にしてくる人がいますが、それを信じるか信じないかはアナタ次第です。

私は払い損になると確信仕切っていますけど( ゚д゚)

また、ボーナスに掛かる厚生年金保険料はその時の支給額に応じて標準賞与額というのが決まり、それに応じた保険料が天引きされます。1回の支給のみで決まるものなので受け取る人がどうこうできるものではありません。

健康保険料・介護保険料

基本的に保険料決定の仕組みが厚生年金保険と同様なので注意点を含めて同じだと思っていただいて構いません。だたし一つ異なる点があります。

高い等級の健康保険料は完全に紛うことなき払い損です( ゚д゚)

健康保険によって受けられる恩恵は何等級であっても一緒なので、健康でバリバリ残業している皆様におかれましては取られる一方で何もリターンはございません。厚生年金以上に納得感がないですね。貧乏くさい考え方なのは自覚していますけど。

雇用保険料

これは定率なのでいくら残業しても損が出るわけではありませんので気にしなくて大丈夫です。ボーナスの場合も同様です。

住民税

コレは前年の年収に対して翌年支払う税金額が決定される仕組みなので、トータルの年収のみが金額の算出に影響します。なので翌年辞めようとしている人以外は特に気にしなくて大丈夫かと思います。

そもそも払う額を抑えたい人は通年で残業を抑えて年収を低くする必要がありますが、残業代で回収出来る金額の差ではないかと思われます。

所得税

所得税は通常の給与に関しては当月の額面のみで税率が決定されますが、前述のとおり特定の月(ボーナス支給月の前々月)の残業によってボーナスに掛かる所得税額が影響を受けます。

年末調整によってその年の税額は年収に応じた金額になりますが、一時的な手取り額が少なくなるとある問題が浮上する場合があります。

税の仕組みをご存じない奥様が手取りの少なさにヴチ切れる( ゚д゚)

いやいや、所得税って言うのはね、と再三再四ご説明申し上げてもご納得いただけない場合も有るのではないかと思いますが・・・そういう奥様をお持ちの諸兄はご注意ください。

おわりに

というわけで天引きされる税金と社会保険料についてまとめてみました。このブログでも何度も申し上げていますが、サラリーマンの仕事は給料を貰うことです。プロフェッショナルサラリーマンを目指すなら給料の仕組みくらいはちゃんと理解しておいたほうが良いと思います。

給料を貰うことに真剣になりましょう( ゚д゚)!!

仕事は適当でいいと思いますけどね。どーせ会社仕事なんで。

それではまた!